地下室ってどうなの?新築住宅で地下室をつくる場合の利点と欠点

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地下室ってどんなイメージでしょうか?防音性が高かったり、あれば嬉しいスペースですよね。一方で暗い、じめじめしているなどのネガティヴイメージがあるのも事実。

メリットとデメリットを紹介していきます。これを読めばあなたの家に地下室を設けるべきか否か決断できるようになります。

住宅の地下室は容積率と高さ制限の緩和が受けられる

容積率の緩和で床面積増えます

延床面積の1/3を限度として容積率に算入しないという緩和があります。例えば、敷地面積100㎡の土地で容積率の上限が100%だとします。この土地に建てられる延床面積の上限は100㎡です。

2階 50㎡

1階 50㎡

地下 50㎡

合計 150㎡

とした時に、50㎡オーバーしていますね。

しかし、1/3を延床面積から引けるので、150㎡÷3=50㎡

50㎡を全体から引けることになります。

150㎡-50㎡=100㎡

上限の100㎡におさまりました!地下室の面積がまるまる緩和を使い、プラスアルファで使えるようになりましたね。

敷地により、容積率はばらばらです。また家を建てる人によって、必要なスペースが異なりますよね。地下室は割高なので、通常はやらなくていいです。でもどうしても容積率の制限が厳しく、必要なスペースが入りきらない場合は、この緩和条件を使い地下室を使うのがいいと思います。使えるスペースが1/3増えるってでかいですよね。

日影制限で3階建扱いされない

高さ制限が厳しい第一種低層住居専用地域と第二種低層住居専用地域の場合、3階建は日影の高さ制限がかかります。ただし3階建というのは地上部分のみの話で、地下は対象外です。

日影制限とは、敷地境界線から5mと10m地点にできる影の重なりの時間を制限するもので、高さの制限が厳しくなるケースが多くできれば日影制限がかかるか、かからないぎりぎりで避けたいものです。詳しくは担当の設計士さんに聞いてみるといいと思います。

というわけで、下記デメリットを克服すれば地下室っていいことずくめだと僕は思います。

デメリット!地下室の湿気を克服する3つのこと

そもそも地下室になぜ湿気が溜まるのか!?

その理由はコンクリートの止水性にあります。実はコンクリートは水を通す素材なのです。また、コンクリート打継箇所やクラックが生じた部分はウィークポイントでより水が入り易くなります。

一昔前は外側に防水もせず、壁から湧き出た水を室内側の側溝で水を受けてポンプアップして排水しています。室内側に壁を設けて見えなくします。

よって湿気が溜まるのです。

コンクリートに混和剤を混ぜて防水性能を上げる

出典:ベストン株式会社

1.天然産及び人工のシリカ質混合材を固まる前の柔らかい状態のコンクリートに混ぜる。

2.活性シリカと、セメントの水和により遊離した水酸化カルシウムが水の存在の基に徐々に化合し、不溶性のケイ酸カルシウムゲルを生成する。

3.ポゾラン反応による作用で、主にセメントが硬化後、「水に接する部分」及び「ひび割れ部分」に水が浸透してから作用する。

これらのプロセスで止水されます。

コンクリートに改質剤を塗布し防水性能を上げる

上記の混和材と性質は同じです。硬化したコンクリート面に改質剤を塗布し、それにふくまれる触媒化合物がコンクリートに浸透し、細かな隙間やひび割れ面に新たなセメント結晶を増殖し、コンクリートをより緻密なものにします。

出典:株式会社日本ザイペックス

コンクリート中には未水和シリカが存在し、これに働きかけて水和反応を促します。この反応は繰り返されるため、半永久的に結晶化が持続しコンクリートは継続的に緻密化されます。

ドライエリアという空堀りスペースを設ける

居室(常に人の使用が考えられる部屋)にする場合、採光と換気が建築基準法で必須になっています。そのため、地下室に窓が必要です。天井を地面より高く出来る(天井高さの1/3まで)ので、そこに窓を設けることができます。

しかしながら、居住環境を考えると十分とはいえず、できればドライエリアと呼ばれる空堀りスペースを外部に設けることが望ましいです。

物理的に地面と縁が切れるので、防水上も効果がありますし、光と風を室内に十分に取り込むことができます。うまくやれば1階と居住環境が変わらなくなり、地下室のデメリット、暗い、ジメジメしている を解消できちゃいます。

注意点として、ドライエリアの雨水処理が必要です。排水先がドライエリアよりもレベルが高いのでポンプアップしないといけません。

まとめ

他の多くの防水材がコンクリート表面に皮膜や防水層を作って止水するもので、材質は殆どが有機物質であるため、20~30年で劣化します。土を掘り起こして防水をやり変えるなんて大変ですよね。

上記で紹介した混和剤や改質剤はコンクリートそのものを改質、緻密化して防水性能ならびに耐久性能を向上させる無機質セメント結晶増殖材です。コンクリートのひび割れの発生に対して、自癒的に修復する自己修復作用がありますので、半永久的に防水性能を保てます

よって、水気を壁の内側に通さないので地下室を造っても湿気に悩まされることはありません。当然これらに合わせて24時間換気設備を設けることも必須です。

外構にスペースがあればドライエリアも併用しましょう。

また地下室のコストですが、目安として、通常地上部分の坪単価の2倍程度かかると思っておきましょう。

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